コーンスネークの拒食について考える:春先の食欲不振はグルメのサイン?

春が近づき少しずつ暖かくなると増えるのがコーンスネークの「拒食」のお悩みです。昨日まで元気に食べていたのに急にマウスに見向きもしなくなったけど、ヘビは拒食すると聞くから、と片付けるのは誤解です。その拒食はホントは拒食ではないかもしれません。

コーンスネーク、とくにオスの春先の食欲不振にはある傾向があります。それは、冷凍マウスには無反応でも、ひなうずらを驚くほど喜んで食べる個体が多いということです。


ウソのような反応に驚く

実際にひなうずらを見せると多くのコーンスネークが以下のような劇的な変化を起こします。

「迷いなき一撃」

マウスを完全スルーしていたのがうそのように、見せた瞬間に全力アタック。「今までの悩みは何だったの?」と拍子抜けしてしまうほど。野生本来の本能をダイレクトに感じる瞬間です。

「5秒後の確信」

最初は「おや?」という顔で3〜5秒ほどじっくりにおいを確認します。そして、鳥特有の香りに「これだ!」と確信した瞬間にバクッと食いつきます。マウスには見せなかった強い確信が現れます。


東京スネークセンターのコーンスネークたちも

2026年もマウスを食べなくなったコーンスネーク12匹に対してひなうずらを見せたところオス9匹はすべて、メス3匹のうち1匹が食べました。2025年も2024年もマウスを食べないすべてのオスがひなうずらを食べました。

時期性別冷凍マウス
✕食べない
ひなうずら
○食べた
偏食率
2026年春オス10匹10匹すべて100%
2026年春メス3匹うち1匹33%
2025年春オス9匹9匹すべて100%
2025年春メス6匹うち3匹50%
2024年春オス7匹7匹すべて100%
2024年春メス8匹うち4匹50%
東京スネークセンター調べ、店内で飼育中のコーンスネークのうち、その時期に冷凍マウスを拒否した個体数とそのうち冷凍ひなうずらを見せたら食べた個体数を抽出

春先にひなうずらを好む理由

実はコーンスネークが偏食になる理由は解明されていません。春先という時期、年齢2歳6ヶ月以上のオスが対象、春が終わると元にもどること、などから考えると発情期が関係していると思われます。

2月〜4月は多くの北米産ナミヘビにとって繁殖シーズンに当たります。オスは発情期を迎え、メスは卵を持ちます。発情期に入ったオスはとくに交尾相手を探すことに集中するため通常のエサ(マウス)に興味を示さなくなりますが、普段のにおいとは違ううずらには反応するのかもしれません。

また、野生下では春になると鳥のひなが孵化し始めます。ヘビはこの時期、繁殖のための高いエネルギーを必要としており、普段のマウスとは違う鳥類特有のにおいに対して、生存本能的に食欲がスイッチされるという説もあります。

【ご注意】
発情期を迎える年齢は生後2歳6ヶ月以上と考えています。それよりも幼いヘビたちは発情期によって拒食することはありません。もし幼いヘビが拒食した場合は体調不良の可能性が高いのでご注意ください。


最後に

ひなうずらを見せて食べるのであれば、それは体が食べ物を受け付けない「拒食」ではなく、単に今の嗜好はマウスじゃなくて「旬のひな鳥を食べたい!」ということです。ヘビたちの新しい食欲の扉を開いて、健やかな春を迎えさせてあげましょう。

おまけ ~コーンスネーク以外は?~

東京スネークセンターにいるコーンスネーク以外でマウスを食べずにひなうずらを食べた個体は、テキサスラットスネーク、ブラックラットスネーク、リコリスラットスネーク、イエローラットスネーク、アオダイショウ、シマヘビ、メキシカンブラックキングスネーク、カリフォルニアキングスネーク、パインスネークなど。個体差によって食べない場合もありましたが拒食の個体に試してみることは有効だと思いました。


🛒 東京スネークセンターオンラインショップでは「高品質な冷凍ひなうずら」を販売しています

拒食対策の切り札として!ぜひ一度お試しください。ご注文数が10羽以上になると単価が安くなります。写真をクリックすると商品ページへリンクします。